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愛を嗅ぐ【完結】
第5章 償い
「R子さん…!早速だけど、あなた、結婚が決まってたカレとの仲、めちゃくちゃにしてたケジメ、今日つける覚悟で来たのよね?」


「は…、はい」


「私は法的に対処してもいいのよ。でも、あなたがそれは勘弁して欲しい、なんでもするからって言うから、警察にも行ってない。まあ、あなたの誠意次第になるわ。まず、あなたからそれ、示してみて」


すでにU子は先ほどとは別人のように、厳しい口調でソファに座って組みし、目の前に突っ立っているR子に早くも第一球を投げた。
だが…、いきなりなのでどうしたものかと、もじもじしながら、W氏に目をやっている。


「R子さん、なにしてるんだ!ここはさっさと土下座だろ!」


W氏もかなり強い命令口調でR子を一喝した。
さすがに、R子もスイッチが入ったようで、その場で正座し、頭を下げた。


「この度はあなたの幸せを妬んで、卑劣な行為をしでかし、申し訳ありありませんでした。なんでもしますから、許してください!」


R子は結構大きな声で、一気にU子へ謝罪した。


***


「いいわよ。これから私が言うこと、何でもその通りやれたら、警察に告発はしない」


「ありがとうございます!」


「あのね…。私、どう見てもマトモなあなたみたいな人がよ、何で同年代の同性が男とラブラブになったのをやっかんで恋仲を断とうとするのか、あなたのカウンセリング先で調べたわ。あんた、男とセックスしてまともにイケないらしいわね?それを、自分じゃなくて、相手の男がなってないってね‥。それで、仲良くエッチもばっちしのカップルを見ると、私だけなんでラブラブになれないのって…。で、挙句には人の恋路をど汚い手段で壊すって、あなた、根性がひん曲がってるわ。今から私が性根を入れ替えてやるから覚悟しなささい。いいわね!」


「はい…」


R子はU子の迫力ある口上に圧倒され、震えながら再び土下座した。





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