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感じさせて
第3章 カラオケボックス
シンくんは

私の手を握ったまま

すぐ近くの

オープンカフェに入った





でも、シンくんは

奥のテーブルを選び

通りに背を向けて

私の隣に座った




「知ってる人通ったら

アカンやろ?」





「そ、そうね・・」





「うさちゃん、何飲む?」





「アイスティー」





「僕はコーヒー

ここのコーヒー

美味しいよ?」





「ごめんなさい

コーヒー、飲めないの・・」





「(笑)うさちゃん

どんだけ可愛いんや・・

勘弁してくれよ(笑)」





シンくんは

オーダーをしても

握った手を放さなかった



人目を気にしているって

言ってたのに・・



私も人目は気になったけど




その手は

放したくなかった・・・








「うさちゃん

今日は、何しにきたん?」




「・・・・・」




「僕に・・・

会いにきた・・?」





「・・・・・」




本当のことは

言ってはいけない気がした




「会いたかった?」



でも、そう聞かれて

私は


うなずいてしまった




日々の生活が寂しすぎて

シンくんの優しさに



触れたかった





「めっちゃ うれしいなぁ

でも・・・

もっと早よう 来てくれると
思ってたのに。

僕、毎日
あそこで待ってたんやで?」





「本当に?」




「ほんまに」




「どうして?」




「どうしても

また、うさちゃんに
会いたかったんや。

僕、うさちゃんのこと」




シンくんは

私の耳元に

顔を近づけ




小さな声で




「好きになっても~た」




とつぶやいた。





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