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許嫁が多すぎる
第9章 二日目

「せっ……設定じゃありませんっ」
「悪かった。言い方がよくなかった。まあ、前世がどうしたとか俺はわかんねーけど……なんつーか前世が夫婦だったとしても、現世は別のやつと結婚してもいいわけだし」
梨華がむきにならないように言葉を選びながら問い掛ける。
「それはもちろん、そうです。けど私はアベル様と添い遂げると決めたのです」
「だから、なんで?」
「そ、それは……」
それまでの自信たっぷりの電波発言とはうってかわって梨華は口ごもる。
「しょ、翔太様が優しくしてくれたから……」
「えっ?」
「は、はじめてお会いしたときも優しく慰めてくれましたし……そ、その……初体験の時も私の破瓜の痛みを心配されてくださったし……」
梨華は普通の十四歳の子らしく顔を真っ赤にしながら翔太に告白をする。
「そ、それは……」
「だから決めたんです……もちろん紫水様には返しきれない恩はあります。けれど私は紫水様に言われたから翔太様と結婚したいのではありません」
「悪かった。言い方がよくなかった。まあ、前世がどうしたとか俺はわかんねーけど……なんつーか前世が夫婦だったとしても、現世は別のやつと結婚してもいいわけだし」
梨華がむきにならないように言葉を選びながら問い掛ける。
「それはもちろん、そうです。けど私はアベル様と添い遂げると決めたのです」
「だから、なんで?」
「そ、それは……」
それまでの自信たっぷりの電波発言とはうってかわって梨華は口ごもる。
「しょ、翔太様が優しくしてくれたから……」
「えっ?」
「は、はじめてお会いしたときも優しく慰めてくれましたし……そ、その……初体験の時も私の破瓜の痛みを心配されてくださったし……」
梨華は普通の十四歳の子らしく顔を真っ赤にしながら翔太に告白をする。
「そ、それは……」
「だから決めたんです……もちろん紫水様には返しきれない恩はあります。けれど私は紫水様に言われたから翔太様と結婚したいのではありません」

