この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
許嫁が多すぎる
第10章 三日目

「お昼、作るね……っていっても簡単なものしか作れないけど」
気まずい空気に支配される前に天谷はぎこちない笑顔を浮かべてキッチンへと向かった。
天谷が立ち去った部屋で翔太は古いアルバムの続きを見ていた。
昔からショートヘアだった天谷は活発そうな写真ばかりが目立つ。
翔太とジャングルジムに登って身を乗り出してピースする写真とか、近所のプールで遊ぶ写真など、どれも懐かしい思い出だ。
しばらく写真を見て感傷に浸った翔太はアルバムを閉じてキッチンへと向かう。
「ごめん。まだ出来てないから適当に飲み物でも出して飲んでて」
背後に翔太の気配を感じた天谷は振り返りもせず声をかける。
翔太はその背後に周りギュッと後ろから抱きしめた。
「ちょっ……翔太っ!? 包丁持ってるから危ないってっ!」
「ごめんな、あまが……聡子。お前の気持ちに気付いてやれなくて」
「えっ!? ちょっ……う、うんっ……いいよ、翔太……」
苗字でなく名前で呼ばれてドキっとした天谷はそっと包丁を置いて、回された翔太の手を握った。
「付き合えなかったけど、翔太に初めてはあげられたし……翔太もあたしのことが好きだってわかっただけで……嬉しかった」
天谷は背後の翔太を振り返って見る。
翔太はその唇に優しくキスをした。
「俺……どうかしてるよな……こんな異常な試験をさせられて……嫌がってる振りをして楽しんでるのかも……色んな女の子とえっちなことして……最低だよな」
気まずい空気に支配される前に天谷はぎこちない笑顔を浮かべてキッチンへと向かった。
天谷が立ち去った部屋で翔太は古いアルバムの続きを見ていた。
昔からショートヘアだった天谷は活発そうな写真ばかりが目立つ。
翔太とジャングルジムに登って身を乗り出してピースする写真とか、近所のプールで遊ぶ写真など、どれも懐かしい思い出だ。
しばらく写真を見て感傷に浸った翔太はアルバムを閉じてキッチンへと向かう。
「ごめん。まだ出来てないから適当に飲み物でも出して飲んでて」
背後に翔太の気配を感じた天谷は振り返りもせず声をかける。
翔太はその背後に周りギュッと後ろから抱きしめた。
「ちょっ……翔太っ!? 包丁持ってるから危ないってっ!」
「ごめんな、あまが……聡子。お前の気持ちに気付いてやれなくて」
「えっ!? ちょっ……う、うんっ……いいよ、翔太……」
苗字でなく名前で呼ばれてドキっとした天谷はそっと包丁を置いて、回された翔太の手を握った。
「付き合えなかったけど、翔太に初めてはあげられたし……翔太もあたしのことが好きだってわかっただけで……嬉しかった」
天谷は背後の翔太を振り返って見る。
翔太はその唇に優しくキスをした。
「俺……どうかしてるよな……こんな異常な試験をさせられて……嫌がってる振りをして楽しんでるのかも……色んな女の子とえっちなことして……最低だよな」

