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許嫁が多すぎる
第3章 脱出不可!?
自責の念で突っ伏していた翔太はどれくらいの時間が経過したのか感覚がなかった。
遠慮がちにドアをノックする音で我に返る。
「お食事の時間です」
例のメイドが恭しく告げ、翔太をダイニングルームへと案内した。
今更驚くこともないがダイニングルームも貴族の屋敷のような広さで贅を尽くした作りとなっていた。
長方形のテーブルには既に翔太以外のものは着席していた。
主である有馬紫水はいなかったが、父をはじめとし、許嫁五人とさくらが着席していた。
メイドがスッと引いた椅子に翔太は黙って座る。
「私がお食事のお世話係になりましたわ」
翔太の脇に椅子を密着させて桃園真愛が妖艶に微笑んだ。
口元のほくろがやけに艶めかしく感じ、翔太は唾を飲み込んだ。
許嫁の中で最年長であり、色気が溢れている桃園は大人の余裕を感じさせる。
「ち、近くないですか?」
「近くなくてはお世話が出来ませんから」
桃園には翔太の抵抗などやんわりと封じ込めてしまう力があった。
その二人の光景を刺すような眼差しでさくらは凝視していた。
翔太がもっと強気でなければどんどん相手に付け入られるばかりだと、歯がゆい思いで見詰めていた。
遠慮がちにドアをノックする音で我に返る。
「お食事の時間です」
例のメイドが恭しく告げ、翔太をダイニングルームへと案内した。
今更驚くこともないがダイニングルームも貴族の屋敷のような広さで贅を尽くした作りとなっていた。
長方形のテーブルには既に翔太以外のものは着席していた。
主である有馬紫水はいなかったが、父をはじめとし、許嫁五人とさくらが着席していた。
メイドがスッと引いた椅子に翔太は黙って座る。
「私がお食事のお世話係になりましたわ」
翔太の脇に椅子を密着させて桃園真愛が妖艶に微笑んだ。
口元のほくろがやけに艶めかしく感じ、翔太は唾を飲み込んだ。
許嫁の中で最年長であり、色気が溢れている桃園は大人の余裕を感じさせる。
「ち、近くないですか?」
「近くなくてはお世話が出来ませんから」
桃園には翔太の抵抗などやんわりと封じ込めてしまう力があった。
その二人の光景を刺すような眼差しでさくらは凝視していた。
翔太がもっと強気でなければどんどん相手に付け入られるばかりだと、歯がゆい思いで見詰めていた。