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許嫁が多すぎる
第7章 第二脱落者
「今回は翔太様が責めて、そのリアクションを見て決めていただく試験です」

「じゃ、じゃあ俺の主観で決めていいのか!?」

「もちろんでございます」

執事長の言葉で翔太とさくらがぱぁっと顔を明るくさせ、対照的に他の四人の許嫁は表情を曇らせた。

「そんなの不公平よっ! さくらが有利に決まってるじゃないっ!!」

誰もが感じた不安を代表するように幼なじみの天谷聡子が訴える。

「不公平? そうでしょうか?」

執事長は惚けた声をあげる。

「だってそうじゃないっ!! 翔太はずっとさくらばかり贔屓して、さくらを選ぶことばかり考えてるものっ!! 不公平よっ!」

「失礼ですが、天谷様。それも含めて勝ってこそのものじゃないでしょうか?」

「だって……翔太は……だって……」

執事長の正論に天谷は返す言葉を失う。
女の子ながら精悍な顔立ちの天谷も、悔しさで下唇を噛む姿は可愛らしい女の子だった。

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