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許嫁が多すぎる
第7章 第二脱落者
相手を見て決められるのであれば簡単だった。
翔太は嬉しさでにやけそうになったが、ふと大切なことに気づいた。

今回落とせる人数だ。

「それで……今回落選する人数は……」

「一人です」

執事長は即答した。
その瞬間、翔太の背中に嫌な汗が流れた。

確かにさくらを落とさないで済むことはありがたい。
しかし問題は誰が誰かわかった状態で一人落選者を自らの意思で選ばなくてはならないことだった。

ここ数日の中で翔太は全員とそれなりに仲良くなってしまっていた。
その中から一人落とさなくてはいけないというのは気が引けた。いっそさくら以外全員を一気に落選させられるのであれば気も楽なのだが。

「翔太っ……」

泣きそうな表情で幼なじみの天谷が翔太を見詰める。
天谷だけでなく一条寺もロロットも梨華もじっと翔太を見詰めていた。

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