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大魔王の子を孕みます
第2章 大魔王屋敷



いつもなら、これで俺の目の前にはコマンドツールが投影されて自分のステータスやアイテムの確認、ログアウトなどの操作が出来るはずだった。


「あれ?」


俺の前にコマンドツールが出て来ない。


「コマンド…。」

「コマンドっ!コマンドっ!コマンドっ!」


馬鹿みたいに同じ単語を繰り返す。


「バグかよ?信じらんねー…。」


運営に苦情を出したくともコマンドツールが無ければ全く話にならない。

ログアウトすら出来ない。


「引き返すか…。」


渓谷の向こうに居るパーティーメンバーにコマンドツールを借りればバグが出ても強制ログアウトが出来る。

最悪はスレイブの街に設置されてる運営コマンドツールでログアウトは可能だ。


「あーあ、最悪…。せっかく大魔王城が見えたのに…。」


そうボヤきながら来た道に引き返そうと振り返る。


「………。」


あの馬鹿デカい渓谷は何処にも無い。

屋敷の周りはドーマ大森林に似た森が広がってるだけだ。


「どうやって帰るんだよ…。」


段々と情けない気分になって来る。

この歳で迷子の気分を味わうとか有り得ない。

俺の怒りは目の前の大魔王よりもデュセリオン運営へと向けられる。


「ふざけんなっ!」


と叫んだところで状況は変わらない。

ならば今の俺が選ぶ道は2つ…。

新しく現れた大森林をモンスターに倒されるまで何時間も彷徨い歩き、仲間が待つセーブポイントに向かうかスレイブの街に戻る方法を選択する。

もう1つの選択肢は、このまま大魔王城…。

いや、大魔王屋敷に潜入して少しでも情報を集めながら倒されるまで戦い続ける。

上手くいけば俺は大魔王を倒しデュセリオンで唯一の勇者になれるかもしれない。


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