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大魔王の子を孕みます
第12章 人の村
御者台に乗るメフィストはともかく…。
「なんでリリスとエリスがついて来る?」
そう言わざるを得ない。
「私はライズ様の護衛だ。」
リリスの言葉は一応だが納得が出来る。
…が、問題はエリスだ。
「ワタクシはライズ様の妻という立場で毎年のように新月は人の村に同行してるのよ。嫌なら、小娘だけ留守番しなさい。」
「狭いんだよっ!馬車が…、お前のせいで俺だけ席がねえだろ。」
「ライズ様のお膝に座らせて頂いている分際でなんて無礼なメイドなの。」
「好きでライズの上に座ってんじゃねーよ。」
出来れば普通に座りたい。
何故ならライズは俺のスカートの中に手を入れて、ずっと俺の尻を撫でて来るからだ。
「ライズもっ!止めろっ!」
「やはりオムツにしたかったか?なんなら私が履かせてやろうか?」
「要らんっ!」
俺だけが喚き散らす旅が始まった。
馬車の窓にはレースのカーテンが付いてて外の景色なんか見えやしない。
わかるのは、とんでもないスピードで馬車が街道を走り抜けてるって事だけだ。
思ってたよりも馬車が揺れる。
ずっとジェットコースターに乗ってる感覚がする。
リリスとエリスがグッタリとする。
流石のライズは涼しい顔のまま…。
俺もリリス達と同じで、そろそろ気持ち悪いとか思いライズに身体を預ける。
「ふふふんっ♪ふふふんっ♪ふんふんふんっ♪」
ご機嫌で鼻歌を歌って元気なままなのはミル…。
「ミル…、気持ち悪くないのか?」
「全っ然っ!」
「マジかよ…。」
「シロ様、夕べはしっかりと寝ましたか?睡眠不足は乗り物酔いするのですよ。」
「そう…、なのか…。」
睡眠不足はライズのせいだ。
こんな旅になると知ってたら、ライズを無視してしっかりと寝てたはずだと思うと怒りしか湧いて来ない。