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大魔王の子を孕みます
第12章 人の村
「いいよな…、ミルは1人でしっかりと寝れて…。」
ライズに聞こえるように嫌味を言う。
「1人じゃありませんよ。」
「へ?」
「だから…、ミルは1人じゃありません。」
「はぁ?」
「シロ様のベッドを出て、ミルはメフィスト様のお部屋にお世話になってますから…。」
ミルが小さな手で赤らめた自分の頬を覆う。
「ほほう…、メフィストと…。」
エロジジイに対する殺意で気持ち悪さが消えていく。
「はいっ!だから夕べはメフィスト様が縫い物をしてる姿も拝見しましたし…、それに…。」
「それに?」
「ミルがよく眠れるようにとミルのアソコにメフィスト様が指を入れて…、あはんっ♡」
俺の可愛いミルが壊れてく。
「なあ、ライズ…。」
「どうした?」
「悪魔を殺す方法ってあるのか?」
「そりゃ、あるに決まってる。」
俺とライズがそんな会話をすれば
「みぎゃーっ!?シロ様っ!危ない事はお止め下さい。お願いしますぅ。」
と涙目でミルが俺に訴える。
「ミル…、少しは自分を大切にしなさい。」
とりあえず姉としてミルをメフィストの魔の手から守りたいと説教を垂れる。
しょぼくれるミルにお構い無しのライズは俺の尻を撫で続ける。
「ライズ…、尻から手を退けろ…。」
「そろそろトイレか?」
「行かねーよ。」
「最近のシロは言葉使いが乱暴だな。」
「誰のせいだよ。」
ただでさえ疲れる旅にますます疲れる予感がする。
「シロはミルの為にメフィストと戦うつもりか?」
「ミルに変な事する奴は全て排除する。」
「なら、私を狙う奴が現れたらシロは戦ってくれるのか?」
いつもの馬鹿話とは違う。
紫の瞳の奥深くに哀しみが浮かんでる。