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大魔王の子を孕みます
第12章 人の村



そこにはサングラスを付けた極悪な執事が居る。


「何か?」


極悪な執事が渋い声で聞いて来る。


「なんでも…、ありません…。」


怖ぇーよ、メフィスト…。

かなり、やばい人にしか見えねーよ。

打倒メフィストの夢は一瞬で崩れ去る。

俺は元根性無し剣士です。

今はライズのメイドだから悪魔と戦う必要はありません。

そう自分に言い聞かせる。


「ほら、座ってないと危ないぞ。」


ライズが俺をふわりと抱いて膝に座らせる。


「この分なら夕方前には着くな。」

「マジか?」

「お腹が空いたか?」

「人の村は今、祭りなんだろ?」


ミルがそう言ってた。

闇夜で村に閉じ込められる人間は新月が始まると1週間近く馬鹿騒ぎをするらしい。

夜な夜な花火が上がり、美味いものを食わせる屋台の様な店が並ぶとミルが嬉しそうに話してた。

ゲームオタクだった俺はそんな祭りに行った事がない。

誰も俺を誘わないし、俺からも誘わないから…。

だから、こんな風に誰かと行けるだけでワクワクする。


「しばらく人の村に滞在するのか?」

「ああ、人の村には海もある。シロの気が済むまで見て回れば良い。」

「海とかあるのか?」


小さな頃に親としか行った事が無い海…。

やばい…。

大魔王屋敷に帰れなくなりそうだ。

ライズがはしゃぐ俺の手を握る。


「楽しいか?」

「うんっ!」

「そうか…。」


やっぱりライズが寂しい笑顔を俺に見せる。


「あのさ…。」

「なんだ?」

「誤解すんなよ。」

「何が?」

「旅行とか、そういうのって1人で行ってもつまんないんだよ。」

「それは私と居るからと言いたいのか?」


ライズが穏やかに笑って俺の頬にキスをする。

言ってから失敗したかもとか考える。

これじゃ、ライズと行くから俺が嬉しくてはしゃいでると言ってるようなものだ。


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