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大魔王の子を孕みます
第12章 人の村
ライズがニヤリと笑い、俺の体内からスルりと抜ける。
「どうした?メフィスト…。」
「そろそろ城門に入ります。」
「そうか…。」
ライズとメフィストがそんな会話する間に俺はそそくさとパンティーを履く。
気持ち良かったのに…。
メフィストの馬ー鹿…。
膨れっ面になる俺の頬にライズがキスをする。
「早くベッドに行きたいか?」
そんな言葉を囁く悪魔の言葉にそっぽを向く。
「人の村を見せてくれる約束だろ。」
「そうだな。」
ライズの言葉と同時に馬車が止まる。
「ふみぁ…。」
ミルが目を擦りながら起きて来る。
「リリス…、大丈夫か?」
声を掛けてはみたが
「もう少ししなければ無理に決まってる。」
と俺の存在を嫌そうに姉妹で睨み付けて来る。
ひとまずは俺とミルとライズだけで馬車から降りる事にする。
「ここ…、なんだよ!?」
俺が考えてた村のイメージとは全く違う。
上が見えない高い壁…。
象が通れそうな巨大な門の前に俺達がポツンと立ってる状況だ。
「これは人の村を囲う城壁だ。」
ライズが平然と答える。
「城壁って城がある街に作るものだよな?」
「そうだ。人の村の一番奥には先代大魔王の城がある。」
「先代大魔王って…、ライズの父ちゃんって事か?」
「まあ、そんなもんだな。遺伝的な関係がないから父親だと思った事はないが…。」
その巨大な城門の抜けながらライズが言う。
「全然、村じゃねーし…。」
明らかに街だ。
中世ヨーロッパを思わせる街…。
街の中心部には巨大な城が見える。
「1億年前はここは小さな村だった。そこに先代大魔王が城を建てたから街にまで発展はしたが街の名は今も『人の村』のままだ。」
安直なネーミングセンスに俺だけが項垂れる。