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大魔王の子を孕みます
第12章 人の村



「元々、あった太陽は私が破壊したからな。」


とぼけた口調でライズが答える。


「破壊したって!?」

「昔は昼間が神々の時間、夜が魔族の時間と決まってた。だが神々が居ないのならば太陽なんか必要ない。」

「人間は必要ですけど?」

「だから、わざわざ人工太陽を上げては沈めるをしてやってる。第一、あの神々を弱らせるには太陽を破壊するのが手っ取り早かったからな。」

「そんな無茶苦茶な…。」


今の人工太陽は海から上がり頂点まで来れば、海に向かって沈む仕組みになってるらしい。

本来の太陽とは違い、規模がかなり小さい為に人の村周辺までしか照らす能力がなく、人間はそのエリアだけで生活する事になる。


「迂闊に太陽のレベルを上げれば人間は爆発的に繁殖する。」


俺としては人を開かずの間の主のように言う、ライズがちょっと嫌いだと思ってしまう。


「魔族の繁殖って…、そんなに悪いのか?」

「魔族は魔力の中で生まれる。その魔力の中で生命としての自我を持ったものだけが、この世に誕生する。その確率は数百年に一度あるかないかの確率だ。」


だから魔族は寿命も長い。

俺は生きてるうちにライズに子を残せるのだろうかと自分の腹を撫でて不安になる。

ライズが焦って俺と子作りするのは、その為か?

考え事をして歩いてるうちに街の景色が変わって来る。


「すげー、ライズっ!」


多分、街の大通りだ。

そこは色々とカラフルな店が立ち並び、レストランや居酒屋と思われる店が椅子やテーブルを路肩に出して屋台で店の自慢料理を販売してる。

テーブルでは料理を食べて酒を楽しんでる男達や家族のような人達で賑わい、酒壺を持って客席を忙しく回ってる女達が居る。


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