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大魔王の子を孕みます
第6章 乗馬
「シロ…。」
泣きそうな俺の額にライズが口付けをして俺を抱き締める。
こんなに俺の事が好きなくせに…。
なんで愛してるって一言がわからないとか言うんだよ。
「ご馳走様…。」
無理矢理にライズの膝の上から降りようとすれば
「本当にシロは私を困らせる。」
とライズが俺の腰を抱いて俺を引き戻す。
「離せよ…、俺はライズを困らせるだけなんだろ?」
こんな言い方がしたかった訳じゃない。
誰かを好きになって…。
誰かに愛されてると思う事自体が俺には初めての経験で、それが幸せで嬉しかっただけなのに、ライズが同じ気持ちじゃないと言われて戸惑いと寂しさで混乱してしまう。
「シロは私を困らせる存在だ。それでもシロは私のものだ。」
ライズはそれだけを繰り返し、俺のスカートの中に手を入れて混乱する俺をその気にさせて誤魔化そうとする。
「やだって…。」
「また、それか?」
首筋にキスをして太腿を撫でる。
「大魔王って…、暇なのか?女をベッドに入れる事しかしないのが大魔王かよ。」
八つ当たりで突き放す言葉しか出て来ない。
そうやって俺が拗ねても、そこは大魔王様…。
全く、動じる様子はなく
「ふむ…、暇という訳じゃないが…。」
と生真面目に答えてくれる。
「やることがあるなら、そっちをやれ…。」
「やることは色々とある。シロを孕ませるのも、その一つだ。」
「俺は後回しで結構です。」
俺の気持ちとか魔族は理解をしないらしい。
「後回しではないが、もしも私が仕事をするならばシロをこの屋敷に独りで留守番させる事になる。」
困ってるというよりも迷ってる顔をライズが見せる。