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大魔王の子を孕みます
第6章 乗馬



子供じゃあるまいし…。

1人で留守番くらいは出来ると文句を言いたい。

何よりも…。


「ライズだけが出掛けるって意味かよ?メフィストやリリスも連れて行くのか?」


俺だけが残される。

つまりライズは俺を愛してないだけじゃなく完全に信用してないって事になる。


「ああ…、メフィストとリリスは既に出てる。」


ライズは俺の顔を撫でて穏やかに言う。


「ライズも行くのか?」

「必要なら行く予定だ。」

「なら、俺も連れて行けよ。」

「シロにはまだ無理だ。」

「なんでだよ。それとも俺には秘密にしなければならない事なのか?」

「魔族の管理だからな。人間のシロには危険過ぎる。」


魔族の管理…。

新月に代わる短い時期だけは魔族は理性を失くし暴走する。

それはライズでも理性を失くしかねない時期でもあり、出来るだけライズは理性を保ち魔族を管理する必要があるらしい。


「要するに暴走魔族を止める仕事って事か?」


そういう内容のクエストはデュセリオンでもたびたび発生して、俺は全クリアを果たしてる。

ゲームオタクの俺はライズの心配など気にもかけず、イベント発生の状況にワクワクする。


「魔族の凶暴化を防がねば、亜人の村や人間の村が壊滅する恐れも発生するからな。」


ライズは面倒臭そうに話をする。

魔族と言っても様々な種が存在する。

暴走時期は理性を失くし、性欲が高まり、凶暴化する為に種族同士での争いが起き始める。

サキュバスはインキュバスと…。

ヴァンパイアは人狼と…。

ゴブリンはオーガを襲い、オーガはハーピーを襲う。

異種族の争いに関しては、新月期は縄張りを出るなとライズが戒めてる為に小競り合い程度で治まってる。


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