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大魔王の子を孕みます
第7章 亜人の森
中は至って普通のコンパクトだ。
下に魔法陣が刻んであり、上は鏡が付いてる。
鏡には最近、見慣れて来た美少女メイドの俺の顔がしっかりと写ってる。
「これが魔導器?」
「『ヒット』、そう命じてみろ。」
「ヒット…。」
ライズの言葉を素直に聞き過ぎたと後悔する。
俺が命じた瞬間、鏡から蛇のようなロープが飛び出し俺の身体へと生き物のように巻き付いて来る。
「ちょっ!?待てっ!?」
瞬きする間もなく俺の身体が拘束される。
しかも、その拘束がちょっと嫌だとか考える。
「なんで、亀甲縛りになるっ!?」
「ああ…、それは私の趣味だ。」
「止めろ、気持ち悪い。凶暴化した魔族を俺が亀甲縛りで取り押さえるとか俺が変態みたいじゃないか。」
「シロは充分に変態な馬が好きだろ?」
ガーラに感じさせられる俺に対する嫌味をライズが言う。
「外せっ!俺にこういう趣味はない。」
「可愛く縛れてるよ。」
縄の1本をライズが指先で引っ張れば、縄が俺の身体に食い込み乳房が強調し、股間がギュッと締め付けられる。
「やだぁーっ!」
「外すには『アウト』と命じろ。」
「アウトッ!アウトッ!アウトッ!」
縄が緩み鏡の中へと帰ってく。
「その魔導器は鏡に写るものを拘束する。ゴーレムクラスの魔族なら、これで充分に拘束出来る。拘束したら、すぐに私を呼べ。」
ゴツゴツした岩の様なイメージのゴーレムを亀甲縛りにするとか想像したくない。
それでも初めて屋敷の外に出る事をライズが認めてくれたと思うと俺ははしゃいでライズの顔を覗き込む。
「俺も巡回に行っていいって事か?」
はしゃぐ俺を紫の瞳は悲しげに見る。
「約束だからな。忘れるな。必ず私を呼ぶのだぞ。」
ふわりと俺の顔をライズが両手で包む。