この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
大魔王の子を孕みます
第7章 亜人の森



長い口…。

垂れ下がる舌…。

鋭い牙に金色に光る瞳…。

全身が蒼い毛皮に覆われた人狼が兎の少女を睨んでる。


グルルル…。


人狼が喉を鳴らせば少女が身体を小さくして怯える。


「ガーラ…。あの子を運べるか?」


傍に居る愛馬に問えば愛馬が俺の頬に鼻を擦り寄せる。


「いい子だ。ガーラ…。」


俺はライズから借りたコンパクトを構える。

ひとまず凶暴化した人狼を拘束して少女を助け出す。

それからライズを呼べばいい。

俺が少女を救えれば少しはライズが俺を認めてくれるかもと期待してた。

俺はまだ馬鹿な剣士の『シロ』のままだ。

懲りずに自分の力を過信する。

人狼はまだ俺に気付いてない。


「ヒットっ!」


間違いなく鏡から出た縄は人狼に向かって飛び出した。

なのに…。

バッと音がして縄がバラバラにされる。


「出て来い、人間…、そこに居るのはわかってる。」


低いくぐもった声で人狼が俺に言う。

人狼の嗅覚を俺は理解してなかった。


「早く出て来なければ、この亜人の小娘をこの縄のように引き裂くぞ。」


鼻をヒクヒクさせる人狼が舌なめずりをしていやらしく笑う。


「待てっ!」


木の影から出て人狼の視線を俺に向けさせる。


「もう1人…、いや、一匹居るな。」

「ああ…、俺の愛馬だ。」

「馬か…。」


人狼は俺を舐めるようにして見る。

ライズの時に感じた恐怖は感じない。

但し、この状況に驚きが隠せない俺の中に生まれた半端ない緊張感が拭えない。

ライズがくれた魔導器の縄が通用しなかった。

俺が使える武器はこの魔導器と協力者であるガーラだけだ。

この状況をどうやって切り抜ける?

緊張感を抱えたまま俺は馬鹿な頭で考える。


/177ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ