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大魔王の子を孕みます
第9章 闇夜
身体中が痛くてボロ雑巾の気分だった。
俺が目覚めた時には、もうライズの姿がなかった。
最後の記憶を辿る。
俺が堕ちる寸前のライズの言葉…。
『愛してる…、だから良い子にして待ってろ。』
何度もそう囁き俺のうなじや首筋にキスを振らせたライズを思い出すだけで顔がニヤケて熱くなる。
「うひゃひゃ…。」
すっかり俺はライズに夢中な馬鹿女だ。
ライズのベッドの上で1人でニタニタと笑う俺の目の前にひょっこりと長い兎耳が揺れ動く。
「シロ様?」
「うげっ!?」
「うげ?」
ミルが無邪気な顔で俺を見る。
「ゴホンッ…、なんでもない。」
この無邪気な幼子の前では大人然とした態度で居たいと咳払いをして冷静なフリをする。
「お食事になさいますか?」
ミルがひょこひょこと耳を揺らして聞いて来る。
俺の身の回りの世話をする気満々のミルの姿に俺は違う意味で興奮する。
今朝のミルは裸にフリル満載の短いエプロンというはしたない姿で笑顔を振り撒いてる。
「ミル…、その…、ちゃんとした服を着なさい。」
「ですがメフィスト様が…、シロ様のお世話をする時はこの方が悦ばれると言っておりました。」
「メフィストが?」
「この前のシロ様とお揃いのお洋服もメフィスト様が着せて下さった物です。」
ミルはクニクニとお尻を振り、恥ずかしいのか嬉しいのか、よくわからない表情をする。
俺はてっきりライズの趣味だと思ってたが、どうやら俺のメイド服やベビードールはメフィストが選んでたのだと今に知る。
「あんの…、エロジジイ…。」
渋く無口でダンディーな執事の画像がボロボロと壊れてく。
ミルのはしたない格好は開かずの間を開けようとした俺への嫌がらせにも感じる。
「せめて、メイド服くらいは着ようね。」
ひとまずはミルを説得して俺とお揃いのメイド服をミルと着る。