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片時雨を抱きしめて
第3章 第三章 記憶




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学年末考査最終日。
最後の科目が終わった瞬間に、はあとため息が教室中から聞こえた。

短いHRが終わって、がたがたと席を立つ音がしたあと、芽衣が私のそばに寄る。
相変わらず陶器のような白い肌が、とても綺麗だった。

「雪乃ぉ、つかれたねえ」
「だね、数学やばいかも、私」
「いやあ数B確実に欠ったね…、青木も容赦ない問題だしてくるし…」

芽衣が口をへの字にまげたあと、先生をキッとにらみつけた。
それに気づかず片づけをしている先生が可笑しくて、私は笑った。

「ね、雪乃、今日暇?」
「暇だけど……なんで?」
「まあ今日っていうか、明日も! 今日から親出張で家いないんだよ、お泊り会、しよ」

ね、おねがい!
芽衣は手をあわせたまま目を輝かせながら私のほうをじっと見つめる。

芽衣とは長い付き合いだったが、家に泊まりに行ったことはなかった。
というより、友達付き合いが少ない私は小学生以来友達の家に泊まったことはない。
こんな風に、誰かに誘われるのははじめてだった。
思わず、顔がほころぶ。

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