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片時雨を抱きしめて
第3章 第三章 記憶


それから先生は戸惑う私に荷物をまとめさせ、車に乗せた。

先生が何を考えているのか、わからなかった。

運転中先生はずっと前だけをみて、一言も話さなかった。
その意図をくみ取るように、私もまた一言も話さずにいた。

先生の車は相変わらず先生の匂いがしていて、その甘さと鋭さが私の記憶を鮮明にしていく。先生の家での、記憶。
あの夜を彷彿とさせていく。
先生は何を、思っているのだろうか。




先生の家につくと、シャワーだけを借りて持ってきた服に着替えた。
芽衣の家を出てから何も食べていないのに、不思議とお腹はすいていなくて、何か食べに行くという先生の誘いを断った。

すごく、すごく疲れていて、布団の中に入ると睡魔が襲う。

先生は何にも言わないまま、私の体に毛布をかけた。
先生のそばにいるという高鳴りより、体中を覆う疲れに体をゆだね、そのまま眠った。

先生の携帯のアラームが鳴り、目が覚めた。

ベッドではなく床で寝ていた先生は、だるそうに体を起こし準備をはじめていて、私が目を覚ましているのに気が付いていないみたいだった。

「先生、私今日学校休むね」

私は体を起こさずに、先生に投げかける。
幸いもうテストも授業もなく、出席にさほど影響しない。

先生は私に気づいて、ああ、と返事をした。
怒られるかなと思っていたのに、寝起きの先生はどこかふらふらとしていて、私のほうをみて少しだけ笑っただけだった。

私がまどろんでいるあいだに、先生は家を出てしまっていた。


これから、私は先生と一緒に住む_____。
実感がわかない。ちっともわかない。
それでも、


この胸のときめきがやまないのは、不謹慎、なのだろうか。

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