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片時雨を抱きしめて
第3章 第三章 記憶
昼頃に完全に目が覚めた私は、冷蔵庫に入っていたもので軽く昼食を取ると、先生の家をぐるりと見渡した。

いくら先生の家といえども、住まわせてもらう身なのだ。
なにかできることはしたい。
掃除とか、
家事とか_____。
家のことはママのかわりにしていたので、それなりにはこなせる。

私は積み上げられた洗濯物を見つけて、それを畳んでいった。
先生がいつも学校で着ているワイシャツをみつけると、少しだけ、胸が高鳴った。
本当に先生の家に来たんだ、という実感がこの部屋のあらゆるところからわきでる。


先生はいつ帰るのだろう。
陽が落ちてきたが、何の連絡もなく、先生は帰らない。


「あ、」

私は冷蔵庫に入ってた具材を思い出す。
私が夕食の準備をしていたら、先生は喜んでくれるだろうか。

浮ついた気持ちで私は先生を思う。
______恋人、みたいだ。

すぐに何を考えているんだ、と頭をふって、髪の毛を結わいた。
まだ詳しいことはきまっていないが、住まわせてもらうのだ。これくらいのことはしないと。

冷蔵庫のなかは先生の生活を表しているようだった。基礎的な調味料と水とビール。あとは調理が必要のないチルド食品と冷凍食品。

その不健康なそれらは、先生の日常を簡単に想像させた。

「ただいま、綿谷、いる?」

のぞき見をしたような背徳感に立ち尽くしていると、玄関のドアがあいた。

先生はいつものワイシャツに、ジャケットを羽織っていた。

「先生って、家でみてもやっぱし先生だね」
私が冗談めかして言うと、先生があいまいにうなずきながら笑った。先生は帰りに二人分の弁当を買ってきていて、それを食べた。
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