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第6章 私の頑張り

課長の言葉は、追い詰められた私の心を落ち着かせるには十分すぎるほどの言葉だった。
社内で人と関われるようになり、桜子さんとも課長とも個人的に仲良くさせてもらっている。
それは私にはとっては大きな一歩で、少しでも変われた証だと胸を張っていいのだと思えた。

「それに、今回の事は私の配慮不足です。坂上さんの性格は私が一番分かってるはずなのに悦子たちの押しに負けて坂上さんを知りもしない人たちの輪の中にいれてしまった。それだけでも緊張したでしょうに傍を離れて一人にしてしまったんです。楽しい一日を過ごすはずだったのに、台無しにしてしまって本当に申し訳ない」

深々と頭を下げる課長に、私は必死に頭を横に振る。

「謝らないでください。私も、課長の楽しい時間を台無しにしてしまって、本当にごめんなさい」

お互いに自分が悪いと何度も謝り、最後にはお互いに顔を見合わせて笑った。