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蕾は開き咲きほこる
第7章 気づかされる想い
「桜子さんに、何かあったんですか?」
恐る恐る聞く私に、課長は小さく頷いて事の詳細を話してくれた。
「会社での電話は警察からだったんです。……桜子さんが車の事故にあって病院に運ばれたとの連絡でした。桜子さんの容態を聞いても処置中で今は何とも言えないからと要領が得ず慌てて病院に行ったんです」
静かな口調からは想像もつかないような内容で桜子さんの安否が気になり、運転中の課長に詰め寄る形で桜子さんの容態を聞いた。
「それで!?桜子さんの容態は??大丈夫なんですか??」
「落ち着いてください。医師からは命に別状はないと言われましたし、本人も動けないのが辛いというぐらいですから大丈夫ですよ。ただ全治2か月で着替えとか身の回りの物が必要で……必要な物を持ってきてほしいと言われてメモを貰ったんですけどね……さすがに下着を私が触るわけにもいかず坂上さんにお願いしたというわけです」