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蕾は開き咲きほこる
第7章 気づかされる想い
エレベーターが昇る中、私は課長と管理人さんの関係が気になって聞いた。

「管理人さんと知り合い、なんですか?」

「知り合いというか……何度も来ていますからね。挨拶をするうちに自然と話すようになった程度ですよ」

話すようになった程度と課長は言うけれど、お互いに名前を呼ぶようになるにはある程度の回数や期間が必要のはずで、それはつまり何度も課長が桜子さんの家に足を運んだことになる。
ただの常連客の課長が桜子さんの家に何度も足を運ぶ理由……それを考えると何とも言いようのない気分になる。
それは、部屋に入ってからも消えることはなく逆に膨れ上がった……
玄関の扉を開けると課長は自分の家のようにスリッパを私に勧め、迷うことなくリビングに私を招きいれてくれた。
10畳ほどある広いリビングは桜子さんらしくシンプルに整理整頓されていて、壁には課長が撮ったであろう花や景色の写真が何枚も飾ってあった。
その中には課長と桜子さんが一緒に写った写真も数枚見つけた。

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