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蕾は開き咲きほこる
第1章 愛しい人
夕食の準備をしていると、エプロンのポケットに入れているスマホからLINEのメッセージが届く音が鳴った。
エプロンで濡れた手を拭いて画面を見ると、12歳年上の主人、光春(みつはる)さんからのメッセージだった。
『今から帰ります』
と、たったそれだけの寂しいメッセージだけど、結婚して10年経った今でも会社を出る時には必ずメッセージを送ってくれる。
言葉少なく冷たい印象を与えるから誤解をされやすい人だけど、実際には優しくて一緒にいて安らげる人だった。
『分かりました
美味しいご飯を作って待っていますね
気を付けて帰ってきてください』
私も毎回同じになるけれど、返事を送ってから夕食の準備を再開した。
会社から電車に乗って家までは30分。
どんなに忙しくて遅くなっても家に帰って私の手料理を食べてくれる光春さん。
日によって帰ってくる時間が違うから基本は定時で帰ってくることを想定して作っている。
だから今日のように定時で帰ると連絡があっても慌てることなく光春さんが帰ってきたときには出来上がったばかりの料理をテーブルの上に並べて待っていることができる。
エプロンで濡れた手を拭いて画面を見ると、12歳年上の主人、光春(みつはる)さんからのメッセージだった。
『今から帰ります』
と、たったそれだけの寂しいメッセージだけど、結婚して10年経った今でも会社を出る時には必ずメッセージを送ってくれる。
言葉少なく冷たい印象を与えるから誤解をされやすい人だけど、実際には優しくて一緒にいて安らげる人だった。
『分かりました
美味しいご飯を作って待っていますね
気を付けて帰ってきてください』
私も毎回同じになるけれど、返事を送ってから夕食の準備を再開した。
会社から電車に乗って家までは30分。
どんなに忙しくて遅くなっても家に帰って私の手料理を食べてくれる光春さん。
日によって帰ってくる時間が違うから基本は定時で帰ってくることを想定して作っている。
だから今日のように定時で帰ると連絡があっても慌てることなく光春さんが帰ってきたときには出来上がったばかりの料理をテーブルの上に並べて待っていることができる。