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蕾は開き咲きほこる
第9章 キスの嵐

「もっと、一緒にいたかったな」

それが課長に言えなかった正直な私の気持ち。
さっき言った言葉に嘘はないけど、抱き合っていれば離れたくないと思ってしまう。
だけど我儘を言うことはできない。
今でさえ一緒にいる時間を作るために遠回りをしてでも迎えに来てくれているのに、もっと一緒にいたいと口にしたら益々課長は無理をして時間をつくってくれそうで怖かった。
だから私が我慢するしかないと、会いたい気持ちを押しとどめていた。

「でも、週末は一緒にいられるんだから、我慢だよね」

自分に言い聞かせるように言葉にする。
付き合いだして初めての週末。
今までは桜子さんの病院に行って食事をして帰るだけだったのがどう変わるのか楽しみで仕方がなかった。
もしかしたら、キスより先に進むんじゃないかと淡い期待もし始めていた。

「よしっ!頑張ろう!!」

週末の楽しいことを思い浮かべながら気持ちを切り替えて仕事に専念した。


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