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蕾は開き咲きほこる
第14章 合鍵
「可愛いことを言ってくれますね。そんな事を言われると我慢できなくなります」
カバンを下駄箱に置いた光春さんは、私の腰に手を回し引き寄せて朝とは違った優しいキスを始めた。
キスをされただけで、朝からくすぶっていた熱に火が付いたように一気に熱くなり、身体の奥深くがキュンキュン鳴くように反応する。
それはとても気持ちが良い行為で、足に力が入らくなった私は光春さんにしがみつく。
最後にチュッとリップ音を響かせて私から離れた光春さんは、片手で私を抱きかかえながら、もう片方の手で頬を撫でる。
それだけど身体はビクッと反応した。
「この一瞬で蕩けるような表情になって……もしかして、朝の余韻が残ってますか?」
全てを見透かされている言葉に、先程よりも更に身体の中が煮えたぎるように熱くなる。
「それはっ……」
「潤んだ瞳に蒸気した頬……疼く身体を持て余していたようですね。だったら、それを鎮めるのも私の役割」