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蕾は開き咲きほこる
第14章 合鍵
「こんなにも濡らしているとは思いませんでした」
親指と人差し指をくっつけたり離したりすると透明の糸が引いていた。
「あっ、やっ」
恥ずかしくて両手で顔を隠すと、その両手をつかまれて万歳するかのように頭の上で押さえつけられた。
「汐里、いつからこうなってたんですか?」
何もかも見透かされたように見つめられる視線を見返すことができずに反らすと、反らした方に光春さんの顔が傾けられた。
反対を向いても同じことで、その鋭い視線から逃げ出すことはできなかった。
「汐里?いつからですか?キスをした時からですか。それともその前から……朝からですか?」
朝からと言われてビクッと身体が反応した。
それは朝から身体が疼いていたと言ってしまってるようなもので、光春さんは意地悪そうに口角をあげた。
「朝からずっと疼いていたんですね。仕事をしながら濡らしていたなんて、いけない子だ」
「あっ、……ごめん、なさい」