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蕾は開き咲きほこる
第18章 デート

「さすがに普通のシーンでは声が周りに聞こえますからね。次の濡れ場までお預けです」

いつの間にか濡れ場のシーンも終わり違う場面へと流れていた。
その時になって漸く気が付いた。
光春さんは濡れ場になるたびに私の身体に触れ、終われば何事もなかったかのように映画を見始める。
それは、私の声が周りに聞こえないような配慮だった。
それが分かれば触って欲しいとは言えずに、疼く身体を持て余しながら映画を見続けた。
美里と真下とのつきあいは公私ともに幸せそうだった。
だけどある日、真下が女性と子供と歩いている姿を見て問いただすと結婚していて子供もいることが判明した。
家族がいるが美里のつきあいは本気だからと言われても、一度見てしまった幸せそうな家族風景が消えることはなく別れを選んだ美里は寂しく一人で生きる道を選んだ。
それから数年たち、同窓会が開かれ謙太郎と2度目の再会をしてしまう。
初めはよそよそしいふたりだったけど、みんなと話すうちに以前のように普通に話せるようになっていた。

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