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蕾は開き咲きほこる
第18章 デート

「汐里、いつもこんな風に抱かれて気持ち良さそうな表情をしているんですよ」

光春さんの言葉に閉じていた目を開くと、ガラス越しに自分自身の視線とぶつかった。
そこには、自分の知らない私がいた。
いつもこんな表情をして光春さんに抱かれているのかと思うとカッと身体が熱くなる。

「この表情は誰にま見せないでくださいね。私だけの汐里でいて、ください」

光春さんは背中越しに言葉を絞り出す。
そんな事は言われなくても見せるつもりはない。
私が抱かれるのは……

「光春さんだけですから、私が、抱かれたいと思うのは」

他の人になんて触れたくもないし、抱かれたくもない。

「そうしてください。一生、私だけに抱かれ続けてください」

そう言葉にした光春さんは一段と腰の動きを速め私を限界まで押し上げる。
暗闇の中、目の前には夜景の光が輝き、そのガラスにふたりの姿を映しながら私たちは愛し続けた。

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