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蕾は開き咲きほこる
第22章 嫉妬
それから少しして、明日も仕事だからと早めに解散となった。
運よく同じ路線で帰る人はいなくて、逆方向に帰る私を不思議に思う人はいない。
少しほろ酔い気分で電車に乗って光春さんの家に帰ったのが10時過ぎ。
こんな時間に帰ってきてはいないと思ったけど、真っ暗な部屋を見て落ち込みと共に心のざわめきが大きくなる。
信じていないわけじゃない。
信じていないわけじゃないけど、脳裏に浮かぶのは女性と楽しそうにお酒を飲む光春さんの姿。
私に向けてくれるような笑顔を彼女に向け、彼女が光春さんにしな垂れる姿だった。
「っつ……」
その光景を思い浮かべただけでも涙がにじみ、ドクンドクンと心が痛いほど早くなる。
「だい、じょうぶよね。」
そう自分に言い聞かせても、不安が消える事はなかった。
そんな不安に押しつぶされそうになりながら時は刻一刻と過ぎていく。
テレビもつけてないリビングは時計の針の音がやけに大きく、私は膝を抱いて時をやり過ごすしかなかった。
運よく同じ路線で帰る人はいなくて、逆方向に帰る私を不思議に思う人はいない。
少しほろ酔い気分で電車に乗って光春さんの家に帰ったのが10時過ぎ。
こんな時間に帰ってきてはいないと思ったけど、真っ暗な部屋を見て落ち込みと共に心のざわめきが大きくなる。
信じていないわけじゃない。
信じていないわけじゃないけど、脳裏に浮かぶのは女性と楽しそうにお酒を飲む光春さんの姿。
私に向けてくれるような笑顔を彼女に向け、彼女が光春さんにしな垂れる姿だった。
「っつ……」
その光景を思い浮かべただけでも涙がにじみ、ドクンドクンと心が痛いほど早くなる。
「だい、じょうぶよね。」
そう自分に言い聞かせても、不安が消える事はなかった。
そんな不安に押しつぶされそうになりながら時は刻一刻と過ぎていく。
テレビもつけてないリビングは時計の針の音がやけに大きく、私は膝を抱いて時をやり過ごすしかなかった。