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蕾は開き咲きほこる
第23章 告白
「話したい事があるんですけど」
お風呂のお湯を入れて戻ってきた光春さんに声をかけると、光春さんは私の横に座って話を聞いてくれる。
「あのっ、実は……飲み会の後に羽間さんと少し話したんです」
「羽間くんと?」
羽間さんの名前を出すと、光春さんの眉間がぴくッと動いて少し不機嫌になったような気がした。
だけど、それに気が付かないふりをして告白されたこと、はっきりと断ったこと、私が好きな人が課長だと知っていた事を話した。
「それで元気がなかったんですか?」
私の話を一通り聞いてくれた光春さんは私の手をギュっと握って確認する。
「元気がないというか、きちんと断ったのでわざわざ話して心配させたくないなと……でも別れ際に言われたことがあって、それは光春さんと共有していたほうがいいから言わないといけなくて」
私の言葉に、いったい何を言われたのかと先ほどよりも表情が険しくなった。
「大丈夫です。変なことを言われたとかじゃないですから」
取り合えず落ちついて欲しくて、光春さんが思っているような事ではないと伝えた。