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蕾は開き咲きほこる
第23章 告白
「汐里?どうかしたんですか?飲みすぎてしまいましたか?」
「あっ、えっと……大丈夫、ですよ。」
黙り込んでしまった私を心配してくれる光春さんに心配させまいとしても、途切れ途切れになる言葉に益々心配させてしまう。
「そんなわけないでしょう。どこかで休憩しますか?それともタクシー呼んで帰りますか?」
マンションまで数百メートル、今いる位置からでもマンションは見えているのにタクシーを呼ぶと言われて笑ってしまった。
「直ぐそこなので大丈夫ですよ」
「そう、ですか??……無理はしないでくださいね」
納得してないようだったけど、タクシーを呼ぶより歩いた方が早いからと言えば渋々だけど納得してくれた。
マンションに到着しても私の身体の事を心配してあれやこれやと手を焼いてくれる。
これ以上心配はかけさせたくないけど、別れ際に言われた羽間さんの言葉が引っかかっていて、それを光春さんに伝えるには正直に話すしかなかった。