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第30章 奪われていた初めて

「あれっ？ひろたん具合悪いのー？」

顔が真っ青になった広美を見て恵美は心配になった。

「ううん、大丈夫だよ、ほら自分の席に戻りなさい、授業始まるよ」

広美は恵美を席に戻し冷静を装った。


(いやっ、わたしの色んな初めて返してよ)
(わたしそんな青春望んでなかったのに)
(もっと素敵な人と…、嫌よ、そんな思い出、いやだぁ)