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第10章 ほつれ

準備が整った岸田が姿勢を正して、ユウナの着替えを待っていると着替えを終えた彼女が洗面所から現れた。

ユウナ「すみません・・・！」

岸田を待たせていたのに気を遣うように、少し申し訳なさそうに会釈してベッドサイドに近づいてくる。

彼女は映画のワンシーンのような美しい佇まいがあった。真っ白なバスローブは襟がキチンと正されていて上品な着こなしだった。
裾から見える彼女の脚はモデルのように、スラリと伸びて遠目に見ても滑らかな肌質だと分かる。
あまり見ては駄目だと思ったが、あまりの華やかさに目が離せなくなってしまいそうだった。

ベッドサイドに立った彼女が、岸田に指示を仰ぐように目線を向けた。

岸田「あっ、まずはですね、通常のマッサージを行っていきますので、そのままうつ伏せになって下さい」

ユウナ「はい」

彼女は岸田の指示通りベッドに腰掛けてスリッパを脱ぐとうつ伏せでベッドの上に寝転がった。

彼女のスリムな脚と、女性らしい丸みを帯びたヒップがイヤでも視界に入ってくる。

岸田は少し深く息を一回吸って彼女の脇に膝をついた。

岸田「えーでは、始めさせていただきます。もし痛みなどあったら遠慮なく仰ってください」

ユウナ「はい、わかりました
よろしくお願いします」

岸田「それでは失礼します」

岸田はバスローブ姿の美女に手を伸ばした。
最初は肩回りだ。
ゆっくりとさするようにマッサージを始める。
手の感触で彼女の体型が華奢だと分かる。

ゆっくりさすりながら徐々に背中の方へと手のひらを動かしていく。

岸田がさっき説明した通り、バスローブ腰に紐などが当たる感覚がないのでバストには何も身につけていないようだった。
岸田は彼女のバスローブの中のいけない想像をしてしまいそうになるのをぐっと堪えた。

岸田は頭を左右に振って施術に意識を集中するよう心掛けた。