パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第1章 女子大生長坂ユウナ

本日の開店時間となり、店先のドアにかかっている〈準備中〉の札をはずした。
長坂佑奈は来店客を出迎えるため、入り口に程近い、レジ横に立っていた。

開店から１０分も立たずに店先に人影が見えた。
スーツを着た恐らくサラリーマンの二人組であった。
小太りの40歳くらいの中肉中背の中年男と低身長の痩せた20台中盤くらいの弱々しそうな男だった。

佑奈「いらっしゃいませ」

佑奈を見た瞬間中年の男が驚いたような顔をしてその場で固まり数秒間沈黙があった。

佑奈「お客様２名様ですね」

「・・・まあ、どう見ても２名だよね」

中年男は揚げ足を取るような嫌な返しをしてきた。
思わぬ返しに佑奈も一瞬表情が強張った。

佑奈「・・失礼致しました。・・それではご案内致します」

佑奈はお客を先導し２名用の卓へ案内した。

佑奈「こちらの席にお掛けください」

佑奈が席へ案内しようとすると、小太りの方がまた嫌な口調で喋り始めた。

「あのさあ、この席じゃないって。常々言ってあると思うんだけど？？」

佑奈「え、あの、すみません・・・何かご指定がございましたか？」

「こんな狭い席じゃヤだって言ってんじゃん。なんで知らないの？！」

小太りの男の剣幕に佑奈は平謝りするしかなかった。
佑奈「申し訳ありませんでした・・・！」


騒ぎを聞きつけホールの田中真理が駆け付けてきた。

真理「申し訳ありません。長坂は新人のアルバイトでして、説明が行き届いておりませんでした。」

「何度言わせれば済むんだ！」

真理「申し訳ありません。改めて周知徹底致します。今日もいつもの席をご用意させて頂きます。どうぞこちらへ」

「ふんっ」

小太りの男は不機嫌を露にしたままだったが
真理が何とかなだめて二人組のお客を奥へ案内していった。

佑奈はそれを見送る事しかできなかった。