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美女の身影
第17章 支配
長坂佑奈と部屋で二人きり。佑奈がまだ席に戻って来ないことをいいことにそのシチュエーションを妄想してしまう。

佑奈のことは高校の青春時代の憧れの女子と甘酸っぱい記憶の1ページように言ったが、

実際のところ、そんな清潔感に溢れた純情な気持ちかと言うと決してそうではない。

高校生の男子の性欲というものは爽やかな気持ちだけで収まるようなものではない。

達之は高校時代、夜な夜な妄想の中で佑奈の事を弄んでいた。

妄想の中で達之は佑奈を裸にし、肌を撫でて、お互い裸で抱き合った。

一度や二度ではない

他人には披露できないようなシチュエーションで彼女を抱く事も妄想した。

ただそれはあまりにも彼女が魅力的過ぎることが原因だったと達之は開き直る。

学校中の憧れのマドンナというと聞こえはいいが、他の男子が佑奈を見るその視線が時折同級生を見る目ではなく、明らかに性的な目で見ているのではという場面に達之は何度も遭遇していた。


絶対に自分から言う奴はいないだろうが、少なくとも同じ学年の男子の過半数は佑奈を夜のオカズにしていたのではないかと達之は確信している。


毎晩のようにどこかの誰かが佑奈を妄想の中で抱いて射精し、もしくは一晩で何人もが同時に佑奈の事を妄想して慰めものにしていたかもしれない。
それぐらい飛び抜けて美しく、魅力的な存在であったのだ。


達之は邪念を振り払うつもりで、残っていた酒を一気に飲み干す。
喉に冷えたアルコールが勢い良く注ぎ込まれる。
だが佑奈の部屋に行けるという浮かれたテンションをクールダウンすることには至らなかった。
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