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第17章 支配

ローテーブルの上には栓をあけられた缶チューハイが二缶並んでいた。その両方とも半分ほどしか減っていない。

二人がけのソファに座って、今しがた佑奈と唇を重ねたところだ。

改めて間近で見るとものすごく整った顔だ。

部屋に入るなり佑奈は二人がけのソファに座るよう促した。白色が基調の清潔感がある女子っぽい部屋であった。
佑奈はその美貌と共にインテリアのセンスまで持ち合わせているようであった。自分の片付いていない部屋と比較すると雲泥の差だ。

佑奈部屋についても微笑みを絶やさないその愛想の良さは健在だった。
さっきの店とは違い真横にいるので、その距離感にドキドキしてしまう。
最初は他愛もない話が続いた。
だが一瞬会話が途切れた瞬間があった。

その時にお互いの目と目が合った。
その瞬間佑奈は切ない表情になり、少し伏し目がちになった。
直感的にいけると思った。

そしてとても現実の事とは思えないが、実際に佑奈と唇を重ね合わせたのだ。