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美女の身影
第6章 噂の美人
都会の喧騒の中、佑奈は自分の前に人が立つ気配を感じた。
佑奈が目を開けるとそこには将起が立っていた。

二人の目が合う。

将起「ごめん待たせた」

佑奈も少しだけ口元に笑みを作り返事をする。

佑奈「大丈夫ですよ・・・」

そこは他にも何組かのカップルが待ち合わせをしているようであった。
先ほどまで佑奈をチラチラ見ていた二人組のサラリーマンもいつの間にかいなくなっていた。

将起「佑奈ちゃんおなかすいたろ?」

佑奈「え、あ、はい少しだけ」

将起「じゃあちょっと食べに行こうか」

そして、こっちと指差し将起が先導して歩き出した。
アルバイト先の居酒屋とは逆の方向に歩きながら出す。

あまりにも自然に将起が食事に誘うので、佑奈は身構えていた自分が少し恥ずかしくなった。

将起はメイン通りから1本中に入った通りに入った。
この通りにも数件の飲食店が立ち並ぶ。

将起はその中の一軒の前で足を止めると入り口のドアを開けた。
佑奈も将起について店内に入った。

店員「いらっしゃいませ。ご予約のお客様でしょうか?」

将起「いえ、予約してないんですけど、2名って入れます?」

店員「少々お待ち下さい。・・・えー、2名横並びのカップルシートなら、すぐご案内できますが?」

将起は一度佑奈の方を振り返ると、彼女と目を合わせた。佑奈が戸惑っていると将起は口元に笑みを浮かべて再び店員の方を見て返答した。

将起「大丈夫です。その席でお願いします」

店員「かしこまりました。それではお席にご案内致します。」

案内されたのは仕切りがあるほぼ個室の状態の座席であった。
カウンターテーブルがあり横並びで座る形になっている。
足元は堀こたつになっていた。

将起は通常の男女がそうするように通路側から見て奥に佑奈を座らせた。
そのあとで、将起も佑奈の隣に座る。

店員「本日はありがとうございます。お飲み物お伺いしてもよろしかったでしょうか?」

将起「生ビール下さい。ユウナちゃんも一杯付き合ってよ」

佑奈「え、あ、はい・・」

佑奈はドリンクメニューを広げると、その中からジントニックを注文した。

その後将起が料理を数品頼んだ。
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