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美女の身影
第6章 噂の美人

将起「ごめん、おれもう我慢できない」

将起は濃密なキスの後、佑奈を見つめながらそう言った。

佑奈も将起を形のいい瞳で見つめる。
数秒の間を置いて佑奈の顔がほんの少しだけ頷くように動いた。


それから二人は食事も取らず、席を立った。
将起がレジで会計を済ませる横で無言で俯く佑奈。

店を出た瞬間に将起は佑奈の手を握った。

そして、彼女の手を引き駅と反対方向に歩き始める。

佑奈は特に嫌がる訳でもなくそのまま将起について行く。

いつしかラブホテルが何軒か立ち並ぶ通りに、佑奈は連れてかれていた。
ラブホテル特有の派手な装飾のライトが通りを照らす。

将起は特に迷わずにその内の一軒のラブホテルに入った。

パネルから適当な部屋を選び、すぐさまエレベーターに乗る。

エレベーターに乗ってから将起はさっきまでより強く佑奈の手を握りしめた。

エレベーターが、将起が選択した部屋がある階で泊まる。

無言で廊下を歩く二人。
そしてついに二人は部屋の前に到着した。
将起はドアノブに手をかけて、部屋の入り口を開いた。

将起は佑奈の手を引っ張り、彼女を部屋に引き入れて行った。

ドアが閉まると。
部屋のオートロックが作動する。

ガチャンという音とともに、佑奈は密室の空間へと引き込まれてしまった。
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