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墜ちてイク~性奴隷妻は羞恥指令に躯は溺れて……。
第1章 チャプター01
 ——来た。
 満員電車の中で、正面の窓の外の風景を眺めながら、郁美(いくみ)は心の中で呟いた。
 お尻の上あたり——そこに、誰かの手が当たるのを感じた。
 最初は偶然、当たってしまったといいたげに、しかし、それが二度、三度と繰り返されると、郁美は相手が痴漢であることを確信した。
 郁美がそれに反応を示さないでいると、男は大胆にお尻の周辺を撫でてきた。おそらくは手の甲と思われるが、お尻の中心部から円を描くように触れてきた。
 その感触に嫌悪感を抱きながら、同時に背筋に軽い電撃のようなものが走るのを、郁美は他人であるかのように、感じていた。
 ——隆一(りゅういち)さん、ごめんなさい。
 夫の顔を思い浮かべながら、郁美は心の中でつぶやいた。
 隆一との結婚生活はもう、七年以上にも渡る。当然、セックスも数えきれないほどこなしてきたが、頭の中が真っ白になってしまって、何も考えられなくなるような、深い官能を与えられたことは、ほとんどないことだった。
 隆一はいい夫ではあるが、郁美を決して悦楽の世界へと連れ去ってはくれなかった。隆一とつきあう以前には、その悦楽の扉を解放したことがあるだけに、それをもどかしく感じるのも事実だった。
 そして、セックスの回数も週五回ほどから週二回ほどに減ってきており、最近ではまったくセックスをしないことも増えてきていた。そういう満たされない時は玩具を使って、自分を慰めるのが常だった。
 ——それにしても、このあたしがこんな格好をしているだなんて……。
 郁美は駅のトイレで着替えた時の、自分の服装を思い出していた。
 年甲斐もなく、太腿まで露わになったミニスカートに、半袖のチュニックをまとっているものの、その下は胸の谷間を強調するかのように、ハート形にカットされた、躯(からだ)にぴったりとフィットしたタンクトップ。
 これを見て、注目するなというのが無理な話だった。事実、駅のホームで男たちのあけすけな視線を浴びるのを、郁美は感じていた。きっと、男たちの頭の中で、郁美は様々な体位で犯されたり、変態的なプレイを強制されているのだろう。それを思うと、郁美は自分の躯の奥深いところがゾクゾクとするのを、こらえきれなかった。
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