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第3章 チャプター03

「う……ん、んふーーはぁッ、あン」
　郁美は男のペニスを吸い上げたり、舌を幹に巻きつかせながら頭を激しく動かしたり、一度、口から外して、カリを舌で舐め上げたりしながら、さらに男を悦ばせようとした。自分はただの肉人形と、心の中で唱えながら。
　郁美は口技を披露しながら、右手を自分の膣へと伸ばした。指で入り口を擦りながら、親指で肉芽に触れた。
　それは、自分が気持ちよくなるため、ではなかった。わざと、男に見えるようにしながら、自慰を続けると、男が胸に触れてきた。痛みが走るほど、強く乳房を握ってくると、乳首を指先でこねられた。乳輪をなぞったり、乳首をつねられたりしてきた。
「あッ！　……う、ん」
　郁美は男の愛撫に堪えきれなくなった、というように、フェラチオを中断させて、身をよじらせた。男の顔を、懇願するかのように、見上げた。
「欲しいか」
「え、ええ。とっても、欲しいです」
「ちょうだい、は？」
「ちょうだい。あなたのおちんぽを……ああ、あたしの牝穴に、ちょうだい！」
　恥も外聞もなかった。ただ、性の欲動が彼女に、そう言わせていた。
　男は彼女を立たせると、腰を引き寄せた。
「右と左のおっぱいでは、どっちが感じるんだ」
　男は胸の谷間の匂いをくんくんと嗅ぎながら、そう聞いてきた。
「……み、右です」
　と、男は郁美の言った右ではなく、左の乳首を口に含んできた。舌で転がすようにしながら、吸いついてきた。郁美は男の頭を抱え、喘ぎ声が洩れるのを何とか、堪えた。
「オナニーはやめるな」
「え……？」
「右手だけで、オナニーを続けるんだ。左手はおれが舐めやすいように、おっぱいを支えろ」
　男が郁美にさせたいことを理解し、顔が赤らむのを感じた。言われた通り、右手で男の口もとに乳首を向けさせ、左手で郁美自身の秘処を弄った。
　男がすぐに、乳首の愛撫を再開させた。郁美は蜜壺をかきわけ、指先を膣の奥へと挿入させた。
「ん……あ、あン、くッ……」
　男に犯されている、というよりも、自慰を男に手伝ってもらっているような気分になり、郁美はそれだけで達しそうになった。わきや太腿、首筋が熱を持ち、心臓が早鐘を打ちだした。