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墜ちてイク~性奴隷妻は羞恥指令に躯は溺れて……。
第9章 チャプター09
「我慢できないの。もう、いいでしょ」
 躯を起こすと、男の目を見つめた。男は好色そうに嗤うと、郁美を四つん這いにさせた。お尻を掴むと、右手で膣口を開くように、捲りあげた。亀頭を秘苑に押し当てると、馴染ませるようなことは一切せず、突き入れてきた。
「あ! あぁッあ、んっ、うッ、くはぁ~」
 挿入された時の衝撃は、かなりのものだった。男の巨大すぎる剛直が膣襞を割って侵入してきた時、痛みと快感とが、ないまぜとなり、郁美の頭に中を痺れさせた。挿入れられた瞬間、声が洩れたが、それが苦しみからくるものなのか、それとも悦びからくるものなのか、郁美にもわからなかった。
「お、大き……だ、だめッ、壊れちゃう、壊れちゃうわ。やめて!」
 悲鳴に近い声を郁美はあげるが、男は抽送をやめようとはしなかった。むしろ、腰を突き入れる速度を速くしたくらいだった。イラマチオを強いられた時も薄々、感じてはいたが、この男は女を暴力的に支配することで、興奮するみたいだった。共に官能を享受するつもりなど、まったくなく、自分さえ欲望を満たすことができれば、それで満足なのだ。
 郁美が男に感じた、危険な香りの正体は、これだったのかもしれない。
 女の人格を認めず、凌辱同然に郁美を犯してきた男はひとりやふたりではなく、そうした男たち特有の雰囲気を、郁美は本能的に感じ取ったのかもしれなかった。
 こうした男たちに対してできることといえば、ただ耐えて耐えて、耐え抜くことのみだった。そして、自分の身を守りながら、強いられた男の欲望を、悦びにすり替えるしかないのだ。
 ある意味、これは郁美に与えられた罰なのかもしれない。夫を裏切っていることへの、色地獄に堕ちて、父親を看取れなかったことへの、そして、快楽から抜け出すことのできない、彼女自身への、罰であるのかもしれない――そのように、郁美は思った。
男とのセックスはまさしく、凌辱されているかのようだった。郁美が泣いても叫んでも、男は決して腰を動かすのを止めなかった。ペニスを突き入れてくる角度も抽送の速度も単調で、快感と呼ぶには程遠いものだった。
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