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遠き記憶を染める色【完結】
第11章 彼が帰ってきた
「…流子、ここに来て、一段と気合入ってるなー。あとワンランク、タイム上げたらさ…、マジ、県大会でもいいとこ喰いこめるんじゃない?」
「うーん。でもさ、自由形から転向しなきゃ、もっと進めたんじゃないかな…。彼女のあの馬力と背筋力からしたら、クロールの方が向いてるでしょ?それを、なんでむしろ苦手だった平にねえ…」
「それ、私も聞いたんだよ。そしたら…」
「それで…?流子、なんて答えたの?」
「平の方が”気持ちよく”泳げるからって…」
「はあ…?なによ、それ?」
「まあ、彼女の言葉では、水とのフィット感ってね」
「フィット感ねえ…」
昼休憩まであとわずかの、合宿も最終盤のプールサイド…。
腹を鳴らしたL子とM美が部活仲間を肴に、井戸端会議”合宿プール”バージョンに花を咲かせていた。
「うーん。でもさ、自由形から転向しなきゃ、もっと進めたんじゃないかな…。彼女のあの馬力と背筋力からしたら、クロールの方が向いてるでしょ?それを、なんでむしろ苦手だった平にねえ…」
「それ、私も聞いたんだよ。そしたら…」
「それで…?流子、なんて答えたの?」
「平の方が”気持ちよく”泳げるからって…」
「はあ…?なによ、それ?」
「まあ、彼女の言葉では、水とのフィット感ってね」
「フィット感ねえ…」
昼休憩まであとわずかの、合宿も最終盤のプールサイド…。
腹を鳴らしたL子とM美が部活仲間を肴に、井戸端会議”合宿プール”バージョンに花を咲かせていた。