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異邦人の庭 〜secret garden〜
第4章 ミス・アリスと午後のお茶を…
千晴の引き締まった長い腕が、強く、狂おしく紗耶を抱く。

「…紗耶…紗耶…。
君は…君だけは、僕のものだ…。
そうだろう?…紗耶…」
耳朶に吹き込まれる声は、悲哀さえ帯びていた。

「…千晴…お兄ちゃま…」
…別人のように情熱的で…そして胸を突かれるほどに孤独な色の濃い千晴に、紗耶は息を飲む。

千晴の大きな手が紗耶の顎に掛かり、鳶色の瞳が近づく。

「…紗耶…好きだよ…」
「…千晴…お兄ちゃま…」

睫毛が触れ合う刹那、千晴が我に帰ったようにその切れ長の瞳を見張った。

ぎくしゃくした動きで、手が離され…代わりに柔らかく…いつもの千晴の紳士的な…慈愛の仕草の抱擁が与えられた。

…深い、苦しげなため息ののちに…
「…すまない…。酷いことをした…。
紗耶ちゃんには触れないと約束したのに…。
怖がらせてしまったね…。
…ごめんね…紗耶ちゃん…。
…でも、僕を嫌いにならないでくれ…お願いだ…紗耶ちゃん…」
髪を優しく…兄のような仕草で撫でられ、紗耶の胸は甘く苦しく鼓動が乱れる。

「…嫌いになんか、ならないわ…」

…だって私は…

…千晴お兄ちゃまが好き…。

…お母様を愛している…お兄ちゃまが、好き…。
…私を…お母様の代わりに求めているお兄ちゃまが、好き…。
…切ないくらいに、好き…。

紗耶の小さな白い手がそっとその背中を、抱いた。

千晴のしなやかな背中が、僅かに震えた。

「…千晴お兄ちゃま…大好き…」

初めての告白は、悲しいほどに溢れ出す恋心の煌めく雫だ。

「…紗耶ちゃん…!」

鳶色の瞳が、驚いたように見開かれ…そのまま再び強く抱きしめられた。

…窓からふわりと流れ込む夕風と…ミス・アリスの薫り…。
そして、千晴のパフューム…。
それが紫織のラボで調合されたものなのか、もはや紗耶には分からなかった。

紗耶は初めて、成熟した男の体温と…逞しい体躯を肌で知るのだ…。









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