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sweet / 狂おしく咲く椿
第4章 初恋のため息
「…っ」
椿さんは言葉を詰まらせる
サクラはそんな彼を勝ち誇ったように見ながら私の頭に顎を乗せる
「今日は…帰ります、失礼しました——ッ…」
何かをぐっと堪え、彼は店を出て行く
「椿さ——」
それを止めようと彼の方に手を伸ばすが、サクラにその腕を掴まれ引きとめられた
「ねえ、今日はアタシが勝ったみたいなの。 それともアタシが嫌いかしら。」
サクラの真剣な目の中に私が映る
「そうじゃ、なくって…」
今にも引き込まれそうな彼女の目から視線を外す