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第1章 隣りの女子体操部

翌日、６月30日。
その日は、午後の授業がカットされた。

僕は、女子体操部員の３人と共に、顧問教師（女子）から説明を受けた。
「タツオくんには、明日からの夏合宿に、この子らとともに参加してもらいます。期間は、２か月間です」
えっ！？

さて、ここでこの学校の女子体操部の事情を説明しよう。

この学校が創立されたのは、数十年前で、オリンピックで金メダルを取った女子が苦労して創立したのだという。創立以来、女子体操部は全国レベルの活躍をしてきたが、最近は低迷していた。
そこで、今年男女共学化されたのを機に、再びテコ入れすることになった。
しかし、顧問教師が妊娠していることが判明し、３人への指導は急きょ中止された。
里奈・早苗・千加は、いずれも小６の時に全国大会でトップ10に入っている、将来有望な選手たちだった。

そこで街の体操クラブへ通う手続きを取っていたさなか、それ自体も危ういことになったと判明した。
里奈たち３人の女子の体型が、４月とは見違えて異なってしまったのだ。僕の感じた違和感は、これだった。３人とも胸が膨らみ、おしりが丸みを帯びた。体操のできない体型になってしまった。
練習をしていないことが原因と、断じられた。

しかし。
学校の予算組みの関係で、活動ができなくても活動している形をとる必要がある。それで、毎日午後、３人部員は、体育館に出ていたのだ。
そして、恒例の夏の２か月合宿も例年通りに実施となった。
女子体操部専用の合宿所で、２か月を過ごす。
もちろん練習できないので、事実上の２か月間閉じ込め勉強生活になる。
そして、規定により男子マネージャー部員を一人伴う必要が、あった。

「マネージャーとしての仕事は、ありません。合宿所では、ただ、勉強をして過ごしてください。なお、男女のそれぞれの建物は、厳重区別です。互いの出入りは、物理的に出来ません」
合宿所は、ネット環境が無いという。
また、エロ本などの持ち込みもできない。
これか！これが、罰ゲームの正体だな？
僕は、納得した。