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瑠璃色
第11章 Of course,yes!
淵上から言われて、考え込む私。どうしよう…
そして、数分後。
「お待たせ…」
顔を上げると、そこに立ってるは淵上じゃなくて…
「えっ…何で…」
真剣な顔をした、直人さん。
「秀から連絡あって…瑠璃の事、本当に好きなら
すぐに来いって…それで、ずっと外で待ってたんだ。
そしたらさ、さっき、中に入って来いって…」
「えっ?じゃあ、淵上は?」
「今、出て行ったよ」
「……」
「瑠璃、ごめん…嫌な思いさせて…
俺、瑠璃に隠してた事があるんだ…出来る事なら
今でも、言いたくないって…思ってる。」
「……?」
「フーッ…実は…あいつがまた出てきたんだ…」
「えっ?あいつって?…ハッ!…まさか…」
「コクンッ…秋元…秋元政則…」
「また…来たんですか?」
「イヤッ、来たんじゃないんだ…ネットに書き込み
してきた」
「うそっ…」
年明け、書き込みがあると保護者から連絡があった事
。その後すぐに削除され、なくなってたが、また4月
に書き込みされてた事。
杉本さんと弁護士さんと動いてた事。
塾名、直人さんの名前も出てた事から、会社として、
直人さん個人として、名誉毀損で訴えてた事。
もちろん、私の事も書いてあった事。
そして…私には、一切言わないようにした事。
バイトで入った由季子ちゃんが、その書き込みを知っ
てて、私には言わないって約束で飲みに行った事。
断ってもしつこい彼女に、最後のお願いだからと一回
だけネクタイをして欲しいと頼まれ、してしまった事。
今やっと、由季子ちゃんが言ってた事、全てが嘘だっ
たんだとわかった…