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瑠璃色
第10章 愛の救世主


「はっ?あんたこそバカ?私に決まってんでしょ!」
「大バカヤローが!・・・大失恋してるのは、直人
さんだよ!お前、すっかりあの女に騙されやがって」

「もうっ、あんた何の事言ってんの?」
「ハーッ・・・もう、バカ二人の面倒見るの、疲れた
よ・・・お前さ、結局直人さんとちゃんと話せてない
んだろ?」

「だって、それは…彼女が…由季子ちゃんが来たから
彼女の前で話す事もないし、もう終わったんだなって
思って…」
「やっぱりさ、二人でちゃんと話した方がいいと思う
…ちゃんと向き合って話さないと、二年前の俺みたい
になるぞ!」

「えっ?二年前の淵上?…彩さんとの事だよね?」
「そうそう・・・結構キツイぜ・・・もうさ、二人
には同じような思い、させたくないんだよ俺は・・・
だからさ、とにかく向き合え!いいか?」

「…うんっ…そう、だね…」
「という事で・・・俺、ちょっとトイレ行ってくる」

「ハイハイッ…ごゆっくり クスクスッ…」

ハーッ…バカ二人か…だけど、もう本当に終わったん
だけどなぁ。
向き合えって言われても、どうしたらいいか…
もう、私にはわかんないよ…




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