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瑠璃色
第2章 誤解
「なぁ・・・ちょっと聞いていい?お前って彼氏って
いないの?」
「はぁ?私? ププッ…ねぇねぇ、間近で見て、私に
彼氏がいるように見える?」
「そーだなー・・・正直・・・見えねー ハハハッ」
バシッ!
「イテッ・・・ハハッ・・・お前、イテーよ!」
「あんたの言い方よ…もう少ーし、何て言うの?ほら
オブラートに包んだような言い方。
可愛い乙女に向かって、それ位出来ないの?
…ったく クスクスッ…で? そっちはどうなのよ…」
「あっ、俺?・・・いるように見える?」
「んー…見える! 普通に見えるけど?」
「プッ・・・何だよそれ。俺は・・・振られた ハハハッ
大失恋ってとこかな・・・」
「大失恋かぁ…私なんか…」
「えっ? 何?」
「ん?…何もない」
「なぁ、途中でご飯食べようぜ!」
「うんっ、そうしよう、そうしよう!!」
彼氏…何気ないワード…
少しは忘れられてきたかなと思ってたけど…
やっぱり思い出してしまう。
どうしたら忘れられるかな…?
どうしたら記憶を抹消できるのかな…?
私はいつまで、あの事を思い出すんだろう…。